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SBCパートナーズの司法書士の齊藤です。

本日は前回に引き続き、②公正証書遺言③秘密証書遺言をまとめてお伝えします。

②公正証書遺言


公正証書遺言は、遺言者が公証役場に出向き、公証役場で公証人に作成してもらう遺言のことです(民法969条)。

公証人という法律実務の経験が豊かな公務員が作成するため、自筆証書遺言のように無効になる可能性はほとんどありません
また、作成した遺言は公証役場に保管されるため、紛失や偽造の危険もありません

さらに、公正証書遺言は公証人のチェックを受けているため法的有効性が認められますので、家庭裁判所の兼任が不要です。

また、自筆証書遺言のように、全文を自筆で書く必要がありません。
ですので、体力が弱ってきたり、病気等のために自筆が難しい場合でも、公証人に依頼することで遺言をすることができます。

公証役場に出向くことが多いですが、病気や高齢のために出向くことが難しい場合は、公証人が遺言者の自宅や病院等に出張して作成することもできます。

このように、公正証書遺言であれば、確実に生前の想いを遺せるというのが最大のメリットです。

では、デメリットとしてはどのようなことが挙げられるでしょうか。

まずは、費用が発生するということです。
公正証書遺言の費用は、財産の価額によって手数料が変わります。

また、立会いする2名の証人を用意し、認証に必要な書類をそろえなければなりません
証人となる人は、以下の条件に当てはまらない方です。

  • 未成年者
  • 遺言によって財産を相続する人とその配偶者や直系血族
  • 公証人の配偶者と4親等以内の親族
  • 公証役場の書記官や職員等
  • 遺言書に記載された内容が読めない人や理解できない人

もし証人が見つからない場合は、公証役場に有料で紹介してもらえますので、ご安心ください。

必要な書類は下記のとおりです。

  • 遺言者の印鑑証明書
  • 遺言者と相続人の関係がわかる戸籍謄本
  • 受遺者の住民票
  • 不動産がある場合は、登記簿謄本、固定資産税の評価証明書等
  • 証人の確認資料(住所、職業、氏名、生年月日のわかる資料)
  • 遺言執行者の特定資料(相続人又は受遺者以外の方が遺言執行者となる場合)

これらの資料が揃ったら、公証人と打ち合わせをします。
公証人との打ち合わせは、公証役場での面談でもできますし、出張や電話での打ち合わせも可能です。

このような手続きを煩わしく思い、公正証書遺言を選択することをためらう方も多いです。
しかし、自分が面倒だと思ったために、残された相続人が揉める事態となってしまったら、どうでしょうか。

弊社としても、確実に残せられる公正証書をおすすめしております。
また、作成のご相談や公証人との打ち合わせの代行も受けておりますので、お気軽にご相談ください。

③秘密証書遺言

秘密証書遺言は、遺言者が、遺言の内容を記載した書面(自筆証書遺言と違い、ワープロ等を用いても、第三者が筆記したものでも構いません。)に署名押印をした上で、これを封じ、遺言書に押印した印章と同じ印章で封印します。

その封書を、公証人及び証人2人の前に提出し、自己の遺言書である旨及びその筆者の氏名及び住所を申述し、
公証人が、その封紙上に日付及び遺言者の申述を記載した後、遺言者及び証人2人と共にその封紙に署名押印することにより作成されるものです。

これらの手続を踏むことにより、その遺言書が間違いなく遺言者本人のものであることを明確にでき、かつ、遺言の内容を誰にも明らかにせず秘密にすることができます。

しかし、公正証書遺言と違って、公証人はその遺言書の内容を確認することはできません。 そのため、遺言書の内容に法律的な不備があったり、紛争の種になったり、無効となってしまう危険性がないとはいえません。

また、秘密証書遺言は、自筆証書遺言と同じように、この遺言書を発見した者が家庭裁判所に届け出て、検認手続を受けなければなりません。

このように、自筆証書遺言のように手軽に作成できるわけでもなく、かといって公正証書遺言のように法的有効性が確実というわけでもないので、利用しにくい点が多く、ほとんど利用されていません。

一言に遺言といっても、それぞれの形式にメリット・デメリットが存在します。せっかく書くのであれば、確実に残された家族が揉めないように、どの方法を選択したらよいのか、きちんと検討する必要があります。

弊社では、遺言作成に関するご相談も承っておりますので、ぜひお気軽にお尋ねください。